カテゴリー検索

宅地の評価の概要

公開日:2020-11-23 18:25

目次


宅地の評価は利用の単位となっている1区画の宅地、
1画地ごとに評価することとされています。

この宅地の評価方式には、路線価評価方式と倍率評価方式があります。

路線価評価方式とは、路線ごとに付された路線価を基に
奥行価格補正率等の画地調整をした価額によって評価する方式です。

これに対して、倍率評価方式とは、
固定資産税評価額に各地域ごとに定められた倍率を乗じて評価する方式です。

なお、評価しようとしている土地が路線価評価方式で評価するのか、
又は倍率評価方式で評価するのかについては、
毎年、国税局長が定めて公表している財産評価基準
(路線価図・評価倍率表)により確認できます。

財産評価基準は、国税庁ホームページ又は各税務署で閲覧することが可能です。

    路線価評価方式

路線価×画地調整率※1×地積=自用地評価額


1

  ・奥行価格補正率

奥行価格補正率とは、宅地の一方のみが路線に接している場合に評価額が減額されることをいい、
奥行距離に応じて奥行価格補正率
(「奥行価格補正率表」に定める補正率)を用いて算定します。この奥行距離は、原則として、
正面路線に対し垂直的な奥行距離によりますが、奥行が一様でない場合には、
平均的な奥行距離によって算定します。

・側方路線影響加算率

側方路線影響加算とは、宅地が正面と側方とで路線に接している場合に評価額が加算されることをいいます。
正面路線の奥行価格補正後の価額に、その側方路線に正面路線と同様の方法で奥行価格補正を行い、
さらに側方路線影響加算率(「側方路線影響加算率表」に定める加算率)を用いて算定した価額を加算します。

正面路線は、実際に利用している路線であるかどうかに関係なく、
その宅地の接する路線の路線価に奥行価格補正率を乗じて計算した金額の高い方の路線とします。

  ・二方路線影響加算率

   二方路線影響加算とは、宅地が正面と裏面とで路線に接している場合に評価額が加算されることをいいます。

正面路線(原則として奥行価格補正後の金額が高い方の路線)の
奥行価格補正後の価額に、その裏面路線に正面路線と同様の方法で奥行価格補正を行い、
さらに二方路線影響加算率(「二方路線影響加算率表」に定める加算率)を用いて算定した価額を加算します。

  ・間口狭小補正率

   間口狭小補正とは、宅地が路線と接している間口が狭い宅地
(不整形地及び無道路地に該当する場合を除きます)の評価額が減算される率のことをいいます。
奥行価格補正後の価額に間口狭小補正率(「間口狭小補正率表」に定める補正率)を乗じて算定します。

  ・奥行長大補正率

奥行長大補正率とは、間口のわりに奥行が長い「うなぎの寝床」のような宅地
(不整形地及び無道路地に該当する場合を除きます)の評価額が減算される率のことをいいます。
奥行価格補正後の価額に奥行長大補正率(「奥行長大補正率表」に定める補正率)を乗じて算定します。

  ・がけ地補正率

がけ地補正率とは、評価地内にがけ地等で通常の用途に供することができないと
認められる部分がある場合に評価額を減算する率のことをいいます。
その宅地のうちのがけ地部分ががけ地でないとした場合の価額に、
その宅地の総地積に対するがけ地部分等通常の用途に供することができないと認められる部分の
地積の割合に応じてがけ地補正率(「がけ地補正率表」に定める補正率)を乗じて算定します。

  ・不整形地補正率

不整形地補正率整とは、旗竿地やL字型・三角型の土地など、
形の悪い土地の
評価額を減算する率のことをいいます。

不整形地の価額は、奥行価格補正、側方路線影響加算及び二方路線影響加算を適用した後の価額に、
その不整形の程度、位置及び地積の大小に応じ、補正率(不整形地補正率)を乗じて算定します。

    倍率評価方式

固定資産税評価額×評価倍率=自用地評価額

執筆:税理士法人Sofa