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リスクのある節税対策 タワーマンションスキーム その5 「タワーマンションの評価 ① 評価方法の確認」

公開日:2020-12-11 12:00

目次


前回は、不動産の原則的な評価方法を確認しました。

では、タワーマンションの評価はどのようにするのでしょうか。

基本は、不動産の評価と同じですが、
タワーマンションは戸建ての不動産とは異なり
1人で
すべて所有する不動産ではないため、通常の不動産の評価に
プラスアルファの計算が必要となります。

 

土地の評価

 路線価×地積×持分割合

 

家屋の評価

 固定資産税評価額(家屋全体の固定資産税評価額×専有割合)×1.0

 

タワーマンションは上記の様な計算方法で財産評価を行うため、
戸数が多いタワーマンションであればあるほど、自ずと土地の持分割合は減少し、
土地の評価額は下がります。

全体に占める割合で計算されるため、
タワーマンションの低層か高層か等の部屋の位置については考慮されず、
土地及び家屋の評価額が算出されます(※)。
評価額は、通常は実際に支出した金額よりも低額になる場合が多くなっています。

 

現実の実勢価格は、低層よりも高層の方が高額になる傾向があります。
部屋の位置がどこであっても評価額に影響がないことは実態を反映していないため、
2018年以降に引渡しが行われる一定のタワーマンションに関しては、高層階の方が、
固定資産税評価額が高くなる改正が行われています。


 

執筆:税理士法人アップル 代表税理士村谷文吾