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種類が多くて混同しやすい高齢者住宅や施設について

公開日:2020-12-23 12:00

目次



高齢者住宅・施設は大きく3種類あります。

高齢者住宅や施設は、「住宅型」と、施設系の「介護型施設」、「福祉型施設」の大きく3つに分けることができます。

 

①住宅型施設

住宅の契約がメインの高齢者向けに建設された建物です。住宅によっては生活支援込みのものもありますが、基本的には入居後、必要に応じて個別に生活支援や介護サービスを外部で契約する必要があります。

 

・施設系

住宅とサービスが一体になった施設。受けられるサービスは、生活支援を中心に介護サービスなど施設によってさまざまです。施設系の高齢者施設は、さらに介護型施設と福祉型施設に分けられます。

 

②介護型施設

いずれも要介護認定(※受け入れ可能な要介護度合いは施設によって異なります)を受けた介護度合いの高い方が対象で、介護保険施設と呼ばれます。介護保険の利用が可能です。

 

③福祉型施設

福祉を目的としており、施設によって異なりますが、自立、要支援、要介護、と幅広く高齢者を受け入れています。

 

以上、3つが主な高齢者住宅と施設の種類です。それぞれ具体的にどのような特徴の住宅や施設があるのか、説明していきます。

 

住宅型施設の種類

住宅型には、主に2つの種類があります。サービス付き高齢者向け住宅と、分譲型シニアマンションです。

 

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅は「サ高住」と呼ばれ、バリアフリーなどの高齢者の住みやすさを重視した住宅です。賃貸契約を結び住居を利用します。

 

提供されるサービスは主に生活相談などですが、介護サービス付き(食事などの介助や通院の付き添いなど)のものもあります。しかし、基本的に介護サービスを利用するには、外部との契約が必要です。なお、特定施設入居者生活介護の指定がある場合は、介護保険サービスの提供もあります。

 

分譲型シニアマンション

分譲型シニアマンションは、サービス付き高齢者向け住宅と異なり、住居スペースそのものを購入し、自身の所有とします。住居は購入者の所有物となるため、その後、売却や相続、他人へ賃貸として出すことも可能です。

 

なお、分譲型シニアマンションは、初期費用(入居一時金など)負担後、生活費や管理費などの月額料金を継続して負担する必要があります。サービス付き高齢者向け住宅も毎月費用が発生しますが、契約内容の違いもあり、支払いの内容は分譲型シニアマンションとは別ものです。

 

介護型施設の種類

・特別養護老人ホーム

 

特別養護老人ホームは、特養とも呼ばれ、自宅での生活が困難な方での入居が多いです。

・介護老人保健施設

 

介護老人保健施設は、老健とも呼ばれます。病院退院後の自宅復帰を目的とした施設で、要介護認定者が対象です。

 

・介護療養型医療施設

介護療養型医療施設は、療養病床ともいわれ、要介護者で医学的管理が必要な高齢者のための施設です。

 

福祉型施設の種類

・ケアハウス

ケアハウスは、軽費老人ホームともいい、食事提供のあるA型、自炊をするB型、食事と生活支援どちらのサービスも受けられるC型の3種があります。

 

・グループホーム

グループホームは、認知症を発症した高齢者の受け入れに特化した介護施設であり、地域密着型のサービスです。

 

・有料老人ホーム

有料老人ホームは、自立から要介護まで幅広い方を対象に(施設によって対象者は異なります)した介護施設です。高齢者向けの住宅・施設には、細かくみていくとさまざまな種類があります。

 

それぞれ入居条件やサービスなど、異なることが分かったのではないでしょうか。

老人ホームを探す際は、入居条件や希望するサービスをしっかりと絞り込むことが大切です。


執筆:株式会社プロバンク 千野