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遺品整理の時期について

公開日:2020-12-10 22:18

目次



いざ遺品整理の必要性が出てくると、どのようなタイミングで始めればいいのかわからなくなってしまうという方も多いものです。

実際に人の死と向き合うことになりますので、気持ちがついていかないこともありますし、判断が鈍ってしまうこともあります。

基本的に遺品整理に関しては、「○○までにしなければいけない」といったルールがあるわけではありません。

ただ、目安となるタイミングがありますので、そういったタイミングを逃さないようにしていきたいところではあります。

 

・始めるタイミング

 

元も子もない言い方をしてしまうと、遺品整理を始めるタイミングというのは自由です。

ただ、だからといって先延ばしにしていると何年も手付かずのままになってしまうようなこともあります。

ここでは、遺品整理を始めるタイミングとして目安になるものをご紹介していきたいと思います。

 

【四十九日を終えた後】

仏教的な意味合いから、四十九日を迎えた後で遺品整理を始めるという方は多いようです。

故人が亡くなって四十九日目というのは、故人の来世での行き先が決まる重要な日となります。

遺族にとっても四十九日目は「忌明け」になります。

この日を境に残された遺族も日常生活に戻って行くことになりますので、故人にとっても遺族にとってもひとつの節目となる日なのです。

四十九日を終えた後というのは遺品整理をするタイミングとしても相応しいと言えるでしょう。

 

【葬儀を終えた後】

葬儀では基本的に親族一同が顔を揃えることになるかと思います。

そのタイミングで、遺品整理をおこなうというのもひとつです。

実際に遺品整理に関しては、親族一同での話し合いが大切になってきます。

親族に話を通さずに遺品整理をしてしまうと、相続などの関係でトラブルに発展することもあります。

そういったトラブルを避けるためにも、必ず全員が集まることのできる機会を設けた上で、話し合いをして、遺品整理をおこなっていきましょう。

親族が集まっての葬儀後であれば、遺品整理も効率的に進めていけるかもしれません。

 

【お盆やお彼岸】

先では親族一同が顔を揃える葬儀後に遺品整理をするのもひとつだという話をしましたが、葬儀後では精神的にも肉体的にも厳しいという方は多いでしょう。

そういった場合、お盆やお彼岸のタイミングで遺品整理を始めるというのもひとつです。

というのも、お盆やお彼岸であれば葬儀のときほどではないにしても、時期的に親族が集まりやすいのです。

葬儀後のようなバタバタした感じもないでしょうし、落ち着いて遺品整理を進めていくことができるかもしれません。

 

【亡くなった月の月末】

マンションのような集合住宅にしても戸建てにしても、賃貸の場合には亡くなった月の月末までの遺品整理を済ませるのが理想です。

というのも、実際に住んでいる状態でなくとも賃貸契約が続いている限りは家賃が発生することになるのです。

一人暮らしの方が亡くなった場合には、亡くなった日から月末までの家賃は遺族が支払う必要があります。

人の命はいつどのようなタイミングで消えてしまうかわかりません。

そのため、どう考えても月末までに遺品整理が間に合わないということもあるかもしれません。

そういった場合には、翌月末までに遺品整理を終えられるように進めていきましょう。

 

【特殊清掃が必要な場合にはすぐにでも】

最近では、孤独死というのが社会的な問題になっています。

ひとりで生きること自体は素晴らしいことなのですが、人とのかかわりを避けていた方が孤独死してしまうと死後時間が経過してからの発見となることも珍しくありません。

死後時間が経過していると体液や死臭などで住まいがかなり汚れている可能性が高いです。

一般的な清掃ではカバーしきれないため、退去する際には特殊清掃業者に特殊清掃を伴う遺品整理を依頼する必要が出てくるでしょう。

特殊清掃に関しては基本的に被害が大きければ大きいほど、費用が膨らんでいくものと考えておいたほうがいいです。

時間が経過すれば経過するほど、被害は大きくなっていきます。

被害と費用を最小限に抑えるためにも、早めに遺品整理を含めた手続きを進めていきましょう。

 

・最適な時期

 

遺品整理をするタイミングというのはいろいろあるのですが、その中でもっとも最適な時期というのはいつなのでしょうか?

故人が賃貸物件に住んでいたり、孤独死で特殊清掃が必要であったりする場合にはとにかく早く遺品整理をすべきなのですが、それ以外であれば基本的には心の整理がついた時期というのが最適と言えます。

人の心というものを抜きにして、効率重視で考えるのであれば親族が集まるようなタイミングが好ましいでしょう。

ただ、人の心というのはそう簡単に割り切ることのできるものではありません。

心の整理がついていないのに無理に遺品整理をしてしまって後悔するというケースもあります。

人の死と向き合う遺品整理ですので、急ぐ必要がないのであれば心の整理がつくまで待つことも大切と言えるでしょう。

ただ、そのままズルズルと先延ばしにしてしまう方もいますので、だいたいこれくらいという目安を決めておくことをおすすめします。

 

・死後に手続きが必要な物について

 

インターネット上には身近な誰かの死を目の当たりにした体験談などがつづられていることもありますが、その中で「とにかく手続きが大変で、悲しいのに悲しむ暇がなかった」という方は意外にも多いようです。

実際に人が亡くなった場合には、それに伴って役所や税務署などへの手続きが発生していきます。

それも期限が設けられているので、その期限に間に合うように手続きを進めていかなければいけません。

例えば、人が亡くなった場合、死亡を知った日から7日以内に死亡届を役所に提出しなければなりません。

それに加えて、故人の生命保険や銀行口座、電気や水道などの公共料金、携帯電話、新聞など故人が契約していたものをすべて洗い出して、解約手続きをおこなっていかなければなりません。

人が亡くなった後で手続きするものとして、代表的なものは以下の通りです。

「生命保険など各種保険の解約」

「国民年金の受給停止」

「住民票の抹消や世帯主の変更」

「ガスや電気などいわゆるライフラインの解約」

「携帯電話やインターネット回線などの解約」

「自動車の売却や廃車、所有権移転手続き」

また、こういった手続きに加えて相続のことも考えなければいけません。

いつどのようなタイミングで相続の話が来ても大丈夫なように勉強をしているという方はそうそういないでしょう。

そのため、ほとんどの方が相続の問題が発生したタイミングであたふたしてしまうのです。

相続に関しては特に融通が利かないので、故人の財産分与に関連して相続税の申告と納税の時期を明確にした上で、必ず期限内に処理する必要があります。

相続税の課税対象となるものは遺品の中から慎重に仕分けをしていかなければいけませんし、相続人全員で確認した上で重加算税が課せられないように、10か月以内に申告と納税を済ませるようにしましょう。

相続税の課税対象になるものとしては、「貴金属類」や「故人名義の銀行の預貯金」、「不動産」などが挙げられます。


執筆:日本一正直な遺品整理業車ココロセイリ