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直葬・火葬式・一日葬・家族葬・一般葬など 様々な葬儀の形式についての詳細

公開日:2020-11-09 19:58

目次


「火葬式・直葬について」
お葬式を開かずに火葬だけを行うことを直葬または火葬式と呼びます。
葬儀をしないため葬儀式場を借りませんので、直接火葬場へ行きご火葬をする形式なので直葬と言われる所以でもあります。

名前の呼び方から、病院などから直接家に帰らずにすぐにその日に火葬場に行って火葬をすると想像されている方も多いかと思いますが、
実際には亡くなった直後に死亡診断書または死体検案書が発行されて、
その日のうちに火葬許可証を発行できたとしても、
日本では法律で死後24時間を経過しないと火葬及び埋葬ができないと法律で定められているため
すぐにその日に火葬をすることはできません。

よって、直葬・火葬式を選ばれた方でも、一旦ご自宅に安置したり、自宅に帰れない方は葬儀社の安置場または火葬場の安置室に預かり安置をしてもらい死後24時間以降の火葬場で予約を取れた火葬日時まで、安置をすることとなります。

その場合、面会ができる施設とできない施設があるため、火葬日までにお別れができなくなってしまうのが気になる方は、必ず預かり安置をするところが面会ができるか事前に確認しておくことが大切です。

火葬式のメリットはお葬式を行わないため費用を格段に抑えられるところがメリットとされています。
また、実際の所要時間は1日の内の半日程度で済むため、お立ち合いになられる方のスケジュールの負担も減らすことができます。

しかし、デメリットもありそれは親族の方が供養をしっかりできなかったと思う場合もあるところです。
例えば、故人の方側の親族の方のお住まいの地域ではしっかりとお葬式を上げることが通例になっている場合や昔ながらの風習を重んじる考えの場合、火葬だけする葬儀に呼ばれて立ち合いをして驚いてしまうかたも少なからずいらっしゃいます。

お葬式とは先述で記した通り、周りの方々が供養をする場でもありますので、
お葬式という儀式をやらずに直接火葬場に来てしまうと
周りの方々が供養をしっかりできていないと感じてしまうこともデメリットの一つと言われております。

しかし、故人の周りの方々が高齢の方が多かったり、会葬にいらっしゃる方がほとんどおらず、
ごく近しいご親族のみの場合や故人の意向で葬儀はしなくていいと言われていた場合などは直葬や火葬式を選ばれることが良い場合もあります。

「お葬式を1日で行う1日葬について」
お葬式は本来2日間にわたり行うものでしたが、近年より1日で葬儀をあげる1日葬が増えてきました。
ワンデー葬とも呼びます。実は、1日葬をみかけるようになったきっかけは前述にありました、火葬のみ行う直葬・火葬式の供養をしっかり行えないデメリットを補うために1日葬を行うようになったためです。

火葬式の火葬時間の前に1時間だけ、どこかの葬儀会場(または自宅)を借りて小さな祭壇を飾り、
お葬式や無宗教形式でお別れをする時間を行うようになりました。

それが1日葬の始まりです。風習にそった2日間にわたるお葬式を開くまでは考えていないが、
火葬だけして見送るのも心許ないと考える方に適した葬儀形式です。

1日葬のメリットは遺影を設置し祭壇を飾り周りの方々が手を合わしたり出棺前にお花を棺に入れたりとお別れの時間をゆっくり取れるため、直葬や火葬式にくらべ供養の時間をしっかりと取れるところです。

デメリットととしては、火葬式に比べ式場を借りるための費用や祭壇を設置したりするため様々な費用が直葬・火葬式に比べかかってしまうところです。

また、親族の方の中には葬儀を本来の習わし通りに2日間行わないことに違和感を覚える方もいらっしゃって親族間で、なぜ2日間で行わないのかという声が上がる場合もあります。

お墓が寺院墓地にあり、葬儀を行う際はその寺の住職にお勤めを依頼する場合についても、
2日間にわたって葬儀を行わないとならないなど、住職の承諾も取った上で1日葬形式を取ることをお勧めします。

なお、1日葬は家族だけで行うことが多く見られます。理由としては、火葬の前の時間に1日葬を行うため、
時間帯が日中になるので、親族以外の一般関係の会葬者が時間帯が理由で会葬しにくいこともあり、
火葬場まで火葬の立ち会いができる親族の方のみで行うことが多いからです。

「お葬式を2日間にわたり家族を中心に行う家族葬について」
家族葬の場合は、今までの風習通り2日間にわたり葬儀を行いますが、会葬に呼ぶ方を家族の方に絞って葬儀をとり行います。

故人や喪主の方が本来ですと友人、会社関係の方を葬儀に呼ぶことが予想される場合は葬儀をとり行う際に訃報で家族葬で執り行う旨を伝えるか、葬儀後に家族葬で葬儀を行ったことの報告を友人や会社関係の方に伝えるようにします。

家族葬というものに定義はなく、家族だけで葬儀を行うことが多くなった近年で、葬儀社が『家族葬プラン』などと商品を出したり、新聞雑誌マスコミ等がその傾向を取り上げることが要因で『家族葬』という言葉が浸透しました。

しかし実際には家族葬として葬儀を行っても訃報を耳にした友人や会社関係の方々が弔問に来てしまうこともあります。
その場合葬儀式場のキャパシティが家族で人数が一杯の場合、会葬にきてしまった一般の会葬者の方々を会場の外で待たせてしまうこともあります。

葬儀な、周りの方々がお別れの時を理解するための儀式であり、お焼香をしたり手を合わせたいという周りの方の弔う場所を作る目的がありますので、もし一般の会葬者がいる場合は遠慮をせずに呼ぶことも一つの考え方かもしれません。

「お葬式に会社関係や友人など一般の会葬者を呼ぶ一般葬について」
お葬式に友人や、会社関係の会葬者も呼ぶ場合気にしなければいけないことは、葬儀にいったいどれくらいの人が来るかを把握することです。
故人の関係者や家族の関係先で、葬儀の知らせをする時に、各グループや会社の代表者に連絡をしてそのグループで会葬にくる予想人数を聞くのがいいでしょう。家族だけでの葬儀でも同じことですが、葬儀を行う場所にも配慮が必要です。

最寄駅から徒歩やタクシーでどれくらいで葬儀場に来れるかなど交通アクセスが良いかどうかも考える必要あります。

また、体の不自由な方や高齢者の方で車椅子やストレッチャーなどで介護タクシーで来る方がいる場合はその配慮も必要です。

バリアフリーになっている葬儀式場を選ぶのも良いでしょう。

会葬の方が葬儀後の会食をするときの仕出し料理もどんなものがいいか考える必要があります。
大皿での仕出し料理のためぴったりと人数分用意する必要はありませんが、返礼品と同じく少し余裕を持って発注しておくことが大切です。


執筆:終活アドバイザー 吉野 匠