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医療保険は必要か

公開日:2020-12-12 21:30

目次


現在では約
9割の人が医療保険に加入し、医療費の準備に備えています。しかし、「日本は公的医療保険制度が充実しているから、自分では医療保険に加入しなくても大丈夫なのでは?」「保険料は年間で換算すると、何十万円にもなる場合がある。できるだけ家計の負担は増やしたくない。」といった声があるのも事実です。
医療保険には充実した保障があるのにも関わらず「不要」と言われるのはなぜか、その理由をいくつかご紹介します。

       高額療養費制度がある
高額療養費制度とは、1ヶ月にかかった医療費が高額になった場合、定められた自己負担限度額を超えた分が後々払い戻される制度です。健康保険に加入していれば誰でも高額療養費制度を受けられることができます。この高額療養費制度を活用することで自己負担額を抑えることができるため、医療保険は必要ないという理由が挙げられます。
ただし、注意するべきなのは、高額療養費制度の対象となるのは、「健康保険が適用される診療に対し支払った額」だということ。そのため、例えば入院した場合の食費や差額ベッド代、健康保険が適用されない先進医療にかかる費用等については、支給の対象外となります。

       傷病手当や福利厚生でカバーできると考えている
傷病手当金は、健康保険に加入している会社員が病気や怪我のために会社を休み、十分な収入が受けられない場合に支給されます。傷病手当は最長で16ヶ月、今までもらっていたお給料の2/3が給付されるため、長期間仕事ができない方にとっては心強い制度です。
傷病手当や会社の福利厚生の充実度から、一定期間の収入は保障されるため医療保険は不要だと考える人もいるようです。
ただし、傷病手当が給付されるのは「健康保険」に加入している人のみで、自営業の人などが加入している「国民健康保険」には傷病手当の給付はないため注意が必要です。

       貯蓄に回した方が良い
万が一に備えて毎年数十万円の保険料を支払うよりも、その額を貯蓄に回した方が合理的だと考える人もいるようです。また、最近では医療技術の発達により入院日数が短くなっている傾向にあります。そのため、保険料として支払う金額と受け取る給付金のバランスを考え、医療保険には加入しなくてもいいという声が挙がっているようです。



・先進医療の保険は必要か
保障範囲は厚生労働大臣が定める先進医療に限定されるますが、安価な保険料で高額な技術料もカバーできます。



執筆:ファイナンシャルプランナー鈴木 裕二