保険金と給付金の違い・死亡保険金を受け取った場合の税金・望ましくない保険のかけ方
公開日:2020-12-12 21:35
目次
・保険金と給付金の違い
生命保険から支払われるものには、「保険金」と「給付金」があります。一般的に、保険金は死亡保険金や満期保険金など主たる保障で1回のみ支払われるものを指し、給付金は入院給付金や手術給付金など複数回支払われる可能性のあるものを指します。
・死亡保険金を受け取った場合の税金
交通事故や病気などで被保険者が死亡し、保険金受取人が死亡保険金を受け取った場合には、被保険者、保険料の負担者及び保険金受取人がだれであるかにより、所得税、相続税、贈与税のいずれかの課税の対象になります。
死亡保険金の課税関係の表
被保険者 保険料の負担者 保険金受取人 税金の種類
A B B 所得税
A A B 相続税
A B C 贈与税
・望ましくない保険のかけ方
保険契約者、被保険者、保険金受取人が誰かによって、受け取った保険金は所得税、相続税、贈与税のいずれかの課税の対象になります。税率を考えた場合、贈与税、所得税、相続税の順で負担が大きくなるので、贈与税や所得税の課税対象となる契約形態はできる限り回避した方がいいといえます。
例えば、夫が専業主婦の妻を被保険者として生命保険に加入する場合、契約者・保険金受取人は夫、被保険者を妻とする形ですと、保険金が一時所得の扱いになります。一方、夫から妻に保険料を贈与して、契約者・被保険者は妻、保険金受取人は夫という形にすると、保険金は相続税の課税対象となり、非課税枠も活用できます。
執筆:ファイナンシャルプランナー鈴木 裕二