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様々な種類の保険について解説

公開日:2020-12-12 21:43

目次


・がん保険

民間の医療保険のうち、がんのみを対象として保障を行うものです。がんと診断された場合や、がんにより治療を受けた場合に給付金が支払われる商品です。保険業法上は第三分野保険に分類され、脳卒中や心筋梗塞を対象とした保険とともに特定疾病保険と呼ばれることもあります。代表的な給付金は以下の通りです。
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がん診断一時金>
がんと診断されたらもらえる一時金のこと。治療前でも診断されたらもらえるお金です。治療費以外にも使えます。
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治療給付金>
がんの3大治療である手術・放射線治療・抗がん剤治療を受けた時にもらえる給付金です。保険会社によって給付を受けられる治療や、受け取ることができる頻度などが異なります。
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がん入院給付金・通院給付金>
がんの治療のために入院・通院したときに、日数分の給付金を受け取ります。
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がん手術給付金>
がんの治療のための手術をしたときに、給付金を受け取ります。
被保険者個人が受け取った給付金は非課税となります。



・介護保険(民間)
公的介護保険を補完する役割を担う「民間介護保険」は、所定の要介護状態となった場合に給付金が受けられる商品です。介護保険もほかの生命保険と同じく、加入の目的や保障期間、給付金の受取期間等によって、さまざまであり、給付条件も各社で異なります。
公的介護保険と異なり、介護保険は現金給付が基本です。給付金の受取り方法によって、「一時金」、「年金」、「一時金・年金の併用」の3つがあります。一時金と年金のいずれかを選べる商品がほとんどです。



・認知症保険
認知症保険は、認知症または軽度認知障害と診断されたときなどに給付金を受け取れる保険です。
生まれて初めて認知症と診断が確定したときに、一括で60万・80万・100万円など設定した金額を受け取れるものが一般的です。一生涯保障される「終身型」と一定期間保障される「定期型」がありますが、どちらも認知症の給付金を受け取れるのは1回のみです。
加入から90日・180日間は保障されない 、あるいは12年間は受け取れる給付金額が半額などに削減されるものが多いです。



・変額保険
変額保険は、保険料の全部もしくは一部が「特別勘定」に預けられ、運用されます。特別勘定は「日本株式」「世界株式」「債券」「世界債券」等の種類があり、選んだり組み合わせたりすることができます。
特別勘定の運用実績の良し悪しによって将来受取れる死亡保険金、解約返戻金・満期保険金の額(満期になったら受け取れるお金)が変わってきます。
このうち、死亡保険金の額は最低保証がありますが、解約返戻金・満期保険金の額には最低保証がないのが一般的です。投資リスクについては個人が負います。
一方、定額保険とは、運用成果に関係なく保険金額・給付金額・年金額が一定である保険のことをいいます。



・個人年金保険
個人年金保険とは、国民年金や厚生年金などの公的年金を補てんする目的で加入する私的年金の1つです。個人年金保険は、契約時に定めた年齢(60歳、65歳など)から、一定期間(5年、 10年など)もしくは一生涯にわたって毎年、一定額の年金が受け取れる貯蓄型の保険です。
個人年金保険とは、年金の受取期間によって、終身年金、有期年金、確定年金の大きく3種類に分けられます。終身年金や有期年金に年金受取の保証期間がついた保証期間付終身年金と保証期間付有期年金と呼ばれる派生商品もあります。つまり、確定年金の受取期間中と、保証期間付年金の保証期間中は、生死に関係なく年金が受け取れます。
リスクをともなうがリターンも期待できる「変額個人年金保険」もあります。これは、保険会社の運用実績によって年金額が変動する保険で、相対的に高い収益性を求める場合に向く保険商品です。しかし、元本割れのリスクがあるなど、利用にあたっては仕組みをよく理解する必要があります。一般的に、死亡給付金には最低保証がありますが、解約返戻金には最低保証はありません。
また、積立金の運用を外貨(米ドル、ユーロなど)で行う「外貨建て個人年金保険」があります。特徴は、高い利回りが期待できる反面、為替レート次第では、元本割れのリスクもあります。また、将来の円安やインフレに備えられる反面、為替手数料や解約時に解約控除、年金支払期間中には年金管理費など運用コストがかかる場合があります。



・外貨建て生命保険
外貨建て生命保険は外貨(米ドルやユーロ、豪ドルなど)で保険料を払い込み、外貨で保険金や解約返戻金などを受け取る仕組みになっています。例えば、受け取った外貨を円に換算する際、為替変動の影響を受け、場合によっては、日本円で受け取る保険金額などが円ベースでの払込保険料の総額を下回る可能性もあります。このように、為替相場の変動によって影響を受けることを「為替リスク(為替相場の変動リスク)」といい、為替リスクは契約者または受取人に帰属します。
一方、海外は日本よりも金利が高い国が多いため、高い金利で運用できるのが魅力です。


執筆:ファイナンシャルプランナー鈴木 裕二